乳児期は完全な大人依存で、親は片時も目を離すことができません。乳児期から幼児期の境目については、子ども心理学の研究がされている中でもいろいろな諸説があります。ただ、幼児期の子ども心理は大人に大きく影響され、昔からよく言われる「三つ子の魂100までも」の言葉どおりに幼児教育における親や先生の関わり(学びや心理学について)は重要といえます。

子どもの心理学研究からわかる幼児期までの育て方

幼児期までの子どもは、発達心理学上まだまだ未分化です。「あかちゃん」と呼ばれる時代で、ようやくつかまり立ちや歩くことができ始めるころですから他者依存が大きく、その分、親や家族との関りの中で声がけや話しかけをしっかりと行うことが大切になります。

(1)幼児期までの子どもの特性

幼児期までの子どもは、心理学的にみても「親を中心に人に愛されること」「大切にされること」「愛着形成」の3つの要素が大切にされています。大人に頼ることで毎日を過ごしますから、大人としてはスキンシップを非常に大切にしなければなりません。それが信頼感につながり、子ども心理学としても幼児期までの心理形成が確実に出来上がっていきます。

幼児期までの子どもは他者依存という形で喜怒哀楽を表現します。人については、母乳をもらえる母親を中心に少しずつ心を開くようになります。物についてもは、いろいろな色や動きに興味を惹かれるようになり、身近なものでは、一旦口に入れてみて食べ物ではないことを見分けることができるようになります。

(2)幼児期までの子どもの育て方

発達心理学では、幼児期までの子どもに対しては言葉かけや触れ合いを多く行うと同時に、身近な人・物、自然環境との関わりを多く持ってあげることが重要だと言われています。この時期に愛情という表現の関わりを怠ると子どもの心理状態に影響を与えてしまい、精神的に病を抱えてしまうこともあります。

子どもの心理学研究からわかる幼児期の育て方

歩き始めてくると行動範囲が広がり、少しずつ多くの人と関わるようになり、心理学的に幼児期という年代に入ります。子どもの幼児期は、心理学的にも大きく成長する時代です。この子ども心理という点でも、子どもの成長期の特性を知って、親としてどのような支援をしていけばよいかを知っておく必要があります。

(1)子ども心理学からわかる幼児期の子どもの特性

①幼児期の社会性の発達と生活習慣の確立

発達心理学上、子どもの社会性の発達において一番重要な時期とされるのが幼児期です。幼児期までの教育をしっかりと行っていれば、幼児期には幼稚園や保育園での生活にもすぐに順応することができます。そして、友だちや先生という他者との関わりにおいて社会性を習得していきます。

②幼児期の道徳性や協調性

「していいこと」「してはいけないこと」がよくわかってきます。これが道徳性の確立です。この道徳性の確立には、育っている環境や他者とのふれあいの回数などによってまだまだ個人差があります。幼児期から学童期に移行する5歳児の年代には、相手の気持ちになって考えたり、自分の意思表現をしたりして協調性というものも学んでいきます。 

(2)子ども心理学からわかる幼児期の子どもへの支援

①社会性の発達と生活習慣の確立への支援

親をはじめ大人の関わりが大切なことがわかります。現代では、主として園での生活を中心に社会性を養っていきますが、家庭においてもどんどん子どもに話しかける、人と触れ合う機会を多く持つなどの支援をしていくことが大切です。また、親として食育や基本的な生活習慣の確立も忘れてはなりません。

家庭でしっかりと食事マナーを教えてあげておけば、外食時に怒らなくても済みますし、歯磨きの習慣をつけてあげることで、虫歯で困らない子どもに育てることができます。このように、心理学研究では、子育てにおいて幼児期の社会性や基本的な生活習慣の確立は非常に重要だと言われています。

②道徳性や協調性への支援

道徳性という点では、発達心理学の観点から、社会常識(あいさつや礼儀、交通ルール・マナー、順番を守る等)を身に付けていく大切な時期です。できるだけ外出して他者との触れ合いを持たせてあげたり、外で友だちと遊ぶ機会を増やしてあげたりするようにします。また、親として、挨拶をはっきりとしたり、交通ルールを守ったりして「子どもの手本」になることができることようにしなければなりません。

協調性は、兄弟や友達との関わりの中で「がまんすること」を覚えていきます。今までは、我慢ができずにあれが欲しい、これをしたいと言ってきたことを、兄弟や友人の前では我慢をすることができるようになる年代でもあります。だれかと一緒に遊ぶときには、ルールやマナーがあり、今までのようなわがままは通用しないことを学ばせることになります。

③兄弟それぞれへの支援

幼児期の子育てで、子ども心理学からわかることは「弟は兄のおさがりばかり着せられるが、兄は一から子育てをする分弟は兄を見て学んで得をする」ということです。親としての支援は、それぞれの有利な点を伸ばしてあげることです。初めての子育てとなる兄に対しては、しっかりとした家庭教育をしてあげることです。弟に対しては兄を見習うように仕向けることです。

ここで親がやってはいけないことは、兄ばかり叱ること、兄の発達段階と比べること、です。どんどんやってほしいことは、兄のいいところを弟の前で褒めること、弟が兄をまねてできるようになったことを褒めることです。子ども心理学からわかることは、このように長所を伸ばす子育ては非常にやりやすいといえます。

子どもの心理学研究からわかる幼児期の育て方・まとめ

子ども心理学から幼児期の子どものことでわかることは、少子化、都市化されている今だからこそ大人がもっともっと子どもに関わる時間を持つことです。共働き家庭が多いという実態がありますが、親として子どもを持った以上は、責任をもって育てなければなりません。特に幼児期の子どもは、心理学上とても大切な時期として研究されてきています。愛着形成や基本的な生活習慣の確立、道徳性や社会性を培う遊びを通して得る要素など、幼児期の子どもは自分の力ではなかなか習得できないものです。親としての養育力を学んで子育てに生かすことが大切です。