子どもが最近よく怒ったり、「お腹が痛い」などと訴えて学校へ行きたがらなくなかったりなど、子どもの様子が気になったとき、親としてどうすべきかは悩むことです。学校にはスクールカウンセラーがいたり、民間でもカウンセリングできたりする場所があるため、親子間だけで解決しようとせず、カウンセリングを利用することも一つの方法です。

◆子どもの様子が気になったら

気の優しい子どもが、急に声を荒げるようになったり、怒りっぽくなったりする様子は、子どもが何かしらのストレスを抱えているサインです。「お腹が痛い」とか、「頭痛がする」などの体調不良を訴えては学校を休みがちになる不登校なども、子どもが何か気持ち的な問題を抱えている証です。

しかし、子どもが何かについて悩んでいる様子に気付いたとしても、親としてどのように接したり、援助したりすることが一番ベストなのかについては、悩むことです。

〇子どもへの問いかけ方

子どもの様子が気になったときは、まずは子どもにそのことを問いかけ、子どもの今の気持ちなどを聴くことが大切です。

「最近、食欲があまりない様子だけど、何かあったの?」や、「最近、少し苛立っているようだけど、何か困っていることがあるの?」などと、子どもの今の様子を交えながら問いかけてみることが大切です。そのことで子どもは、親が自分の様子をよく見てくれていて、心配してくれていることに気付きます。

親に話せる悩みであれば、今困っていることに対して相談をしてくれるでしょう。

〇カウンセリングを検討するタイミング

しかし、親の問いかけに対して子どもが、何も返事をしないで黙り込んでしまったり、急に怒り出してしまったりしたときは、カウンセリングを検討することも一つの方法です。

自分にとって触れられたくないことや、本当に悩んでいてどうしたらいいのか分からないようなことについて聞かれたとき、人はついかっと怒ってしまったり、何も言えずに黙ってしまったりします。

子どものそれらの様子は、親や親しい人に相談することができず、深く悩んでいるサインかもしれません。カウンセリングを受けることは、少しハードルが高く感じるかもしれませんが、カウンセリングは子どもの抱えてこんでいて他人に相談できないような辛い悩みを、他人に話して相談にのってもらえる大事な機会です。

◆スクールカウンセラー

〇スクールカウンセラーとは

スクールカウンセラーとは、学校内に勤務しているカウンセラーのことを言います。

多感な時期を迎える子どもたちが、学校内で起こっている悩み事や、学校以外でも家族や自分自身のことなどの様々な悩みを相談できる場所として、スクールカウンセラーが設置されています。

スクールカウンセラーとして勤務している人たちは、臨床心理士や精神科医などの資格を持っている人たちが多いです。臨床心理士は民間資格のなかでも権威の高い資格と言われ、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会の認定資格です。

一方の精神科医は、国家資格である医師免許の資格を有していることが資格取得の条件となっている、高度な資格です。そのようなカウンセリングのプロに相談できる場所が、学校内にはあります。

〇保護者でも教員でもない学校内の第三者の大人

スクールカウンセラーは、保護者でも教員でもない学校内の唯一の第三者の大人です。子どもたちは、親との関係性で悩んでいたり、教師との関係で悩んでいたりします。

スクールカウンセラーは、学校内の組織に属し、子どもたちの保護者や、教師などと連携が取りやすい場所にいながら、そのどちらにも属していません。

そのため、近い場所にいながら親でも教師でもない立場なので、悩みを相談しやすく、時には子どもと親や教師の間に立って、関係性の橋渡しになることができる存在です。

〇スクールカウンセラーに相談するとき

しかしスクールカウンセラーは、学校内にカウンセリングできる場所があり、相談に行きやすい場所であるからこそ、スクールカウンセラーに相談に行ったことが、クラスメイトや友人にばれてしまうこともあります。

カウンセラーは、相談者の秘密を守ることを約束しますが、多感な時期の子どもたちは、自分がカウンセリングするほどの悩みを抱えているということが友人たちにばれることを恥ずかしがります。

恥ずかしいことではないのですが、本人が恥ずかしい気持ちがありながら、そのことを気にしてカウンセリングを受ければ、本来のカウンセリングの効果が期待できません。本人がスクールカウンセラーに相談することをためらっている場合は無理に促そうとせず、学校内ではなく、民間のカウンセリングを検討してみることも一つの方法です。

◆子どものカウンセリング

〇カウンセリングへの不安

「うちの子どもは、普段からあまり話さないから、カウンセリングに行ってもうまく自分の気持ちを話せないのではないか。」と不安に思っている親は多いですが、親が思っている以上に、実際にカウンセリングを受けてみると、子どもは自分の言葉で話し始めることが多いです。

もし子どもが言葉につまり、うまく話せないようであっても、絵を描いたり、色を塗ったりすることなどで、子どもの気持ちを少しずつ聞き出すようなカウンセリング方法もあります。そのため、まずは一度、カウンセリングに訪れてみることが大切です。

〇カウンセリングを無理強いしない

カウンセリングを受けに行くことは、子どもにとってなかなかハードルの高いことでもあります。

カウンセリングを受けるということは、自分がそれだけ大きい悩みを抱えていて、自分自身で解決できない状況であることを認めていることでもあります。そのため、親が心配してカウンセリングを勧めても、子どもが拒否を示すことはよくあります。

このような場合は、スクールカウンセリングの時と同様に、無理にカウンセリングを勧める必要はありません。無理に勧めることによって、場合によっては親子関係までもが悪化してしまいます。子どもがスクールカウンセリングも、民間のカウンセリングも受けたがらないときは、まずは親が一人でカウンセリングを受けに行くことも一つの手段です。

〇親が受けるカウンセリング

まず親だけがカウンセリングを受けに行くとき、子どもには必ず、親がカウンセリングを受けに行くことを伝えておきます。そしてその時に、「今日お母さんはカウンセラーさんと会ってくるけど、何か聞きたいことはある?」と子どもに確認をしてから出かけてください。

ほとんどの子どもは、「何もない。」と答えますが、それでも、「カウンセラーに、何か聞いておきたいことがあるかな?」と子ども自身が考える時間を作ることが大切です。

そのうちにだんだんと、カウンセリングで自分のことを話す様子を子ども自身が想像できるようになり、カウンセリングへ参加するきっかけができます。

また、子どもとカウンセラーが、合う合わないの問題もあります。まずは親がカウンセラーと会って話してみることで、自分の子どもにとって話しやすいカウンセラーかどうかを見極めることもできるため、子どもがカウンセリングを受けたがらないとき、親は不安になって焦ってしまいますが、そのようなときは、まずは親だけがカウンセラーに会うという方法を考えてみてください。