「宿題をしようとしたけど、友達が来てできなかった」「弟のくしゃみがうるさくて、勉強に集中できない」といったように、何かと人のせいにする子どもがいます。その際の子どもの心理や、親として対処するべき方法、やってはいけないNGな行動を紹介します。

親として子どもの失敗や過ちに対して注意している際は、親と子どもで考えられる心理が異なることがあります。そこで、子どもが人のせいにする時の心理を理解し、それに対しての正しい対処方法を意識することで、子どものこうした言動を改善させることができると期待できます。逆にやってはいけないNGな行動をとることで子どもの自己肯定感を低くしてしまうことや、親子関係を悪化させることもあるため、どういった叱り方をしてはいけないかを念頭に入れておく必要があります。

子どもを叱る時は、「責めない」、「とがめない」、「非難しない」が基本です。親子のお互いが気持ち良くなる言葉のかけ方をすることで、良好な親子関係を築くことができるかと思います。

子どもが人のせいにする心理

子どもがものごとを人のせいにする心理には以下の3つの場合が多くのケースで見られます。

自分を守る気持ちが強い

自分を守りたい」という保身の心理は誰にでもあるものです。ただし、親が厳しく叱り過ぎたり、感情的に怒鳴ったりすると、その保身の心理が強くなり、自分を守るために人のせいにするということがあります。

人の評価を気にする気持ちが強い

親や先生、さらには友達から自分はどう思われているかを気にする子どもは少なくありません。例えばそういった子どもの中で、普段からいい子と言われている子どもは、「いい子でなければ親を悲しませる。」、「先生に褒められない。」といった不安を持ち、常にいい子でなければならないと思い、叱られた時や注意された時に、人のせいにすることがあります。

立場に対してのプライドや責任感が過度に強い

長男や学級代表など、特別な立場に過度なプライドや責任感を感じている子どももいます。「僕はお兄ちゃんだから。」「自分は学級代表だから。」と自分が置かれている立場に、プライドや責任感を強く感じ、自分に非があることを認めることができず、人のせいにするといったこともあります。

親として対処するべき方法

子どもが人のせいにするといった行動を改善したい場合には、以下のような対処方法が有効です。

事実のみを言って、一緒に行動をする

子どもを叱る際に、目の前の事実だけを言い、次に促したい行動に一緒に取り組むといいです。例えば宿題をしていなかった場合は「宿題がまだできていないんだね。お父さんが見てあげるから今からやってみてごらん。」、部屋の片づけができていない場合は「部屋が散らかっているね。今から一緒に片付けよう。」といったように言葉をかけると、人のせいにする返答はないかと思われます。そして、最初は宿題を見てあげたり、一緒に部屋を片付けたりしてあげてください。そうすることで、叱ることや注意することによる人のせいにする行動は改善されると期待できます。

日常の子どもにかける言葉を振り返ってみる

子どもが人のせいにするといった言動が目立った場合には、日頃の子どもへの接し方や、親自身の言葉を振り返る必要があります。

例えば以下のようなことに注意してみましょう。

・些細なことで、厳しすぎる叱り方をしていないか

・「宿題をちゃんとしたんだね。えらい。」等と結果を褒めていないか

・子どもが置かれている立場に責任を不必要に感じさせるような言葉を言っていないか

これらの行動は子どもを追い詰めてしまうことがあります。日頃からこのような言動が多いと、子どもは叱られたり注意された時に「親からの信用を失った。」、「親に嫌われた。」と不安になり、それを否認しようとしてしまいます。

そのため、日頃から受容してもらえると感じる親子関係を築くことができれば、子どもは失敗や過ちを指摘された時でも、それらを素直に認め、人のせいにするといった行動は改善されると期待できます。

やってはいけないNGな行動

子どもが人のせいにした時に、親がやってはいけないNGな行動は、子どもを更に厳しく叱る、注意するといった行動です。

「何で君はいつも人のせいにするの。君が悪いんでしょ。」「人のせいにするあなたは最低よ。」等といったように、子どもは親からのもっと強い叱責を受けると、気持ちが萎縮し、自分に自身が持てなくなります。そして、「どうせ僕は何をしても叱られる。」、「いつも私ばかりが怒られる。」と自己肯定感も低くなり、自主性や積極性等も低下してしまう恐れがあります。さらに親子関係が悪化したり、子育てがしにくくなる可能性もあります。

 

子どもを叱る時は、「責めない」、「とがめない」、「非難しない」が基本

 

子どもが人のせいにするといった行動を取るというのは、子どもにありがちなことです。

しかし、親が子どもを叱る際に「責めない」、「とがめない」、「非難しない」といったことを心がけると、そのような行動は改善されます。なぜなら、そもそも人のせいにする必要がなくなるからです。

過度に叱責や注意をすることで、子どもを言い訳や嘘をつくといった行動を取らざるを得ない状況に追い詰めてしまうことがあります。そのような状況で子どもは「何でできないな?」等と問われても、「だって・・」と答えに詰まることになるだけです。つまり、答えることが当然できないため、身近な人の名前をあげてその人のせいにするといった言動を取ることになります。

しかし、「宿題がまだできていないんだね。お父さんが見てあげるから今からやってみてごらん。」や「部屋が散らかっているね。今から一緒に片付けよう。」といった言葉を明るめのトーンで言った場合は、子どもは人のせいにする必要がなくなります。

そして、宿題を進んでするようになったり、部屋を積極的に片付けるようになったりして、子どもが成長すると期待できます。

その際にもきちんと褒めることで、親子関係が良くなるといったメリットも出てきます。

子どもが何かに失敗したり、文句を言っている時は、それを責めるのではなく、共感的に接することが重要となります。