保育園や幼稚園に通う子どもは、大人にとって理解しにくい行動をとることがあります。しかし、それらの行動の一つ一つに、子ども本人なりの心理や理由があります。

子ども心理学の観点から、一般的に子どもがしがちな行動の心理と対処法を知ることで、子どもに対してより適切な指導と教育を行うヒントを得ることができます。

そこで、以下に「わざと大人を困らせる子ども」、「色々なものごとに興味を持ちだす子ども」、「友達へのイタズラをする子ども」、お「おもちゃを投げる子ども」の心理と対処法を紹介します。

わざと大人を困らせる子どもの心理と対処法

子どもは保育士の先生に、イタズラやわざと困らせる行動をすることで、自分がどこまで受け入れてもらえるか試します。保育園に通う子どもの読み取る気持ちや感は鋭く、「先生は自分のことをどう思っているのかな。」「どこまで受け入れてくれるのだろう。」といったことを考えています。そのような心理より、子どもたちは保育士の先生を試すことがあります。

注意をしても全然言うことを聞いてくれない子どもや、わざと悪いことをするという子どもは、自分が本当にこの先生に受け入れてもらえているのか、どこまで受け入れてくれるのかを試しています。

それは、先生に興味があるための言動であります。

しかし、子どものすることでもあるし、試されているのであれば受け入れてあげようと思うことは大切ですが、本当に注意をしないといけないことにはきちんと指導する必要があります。

子どもとの信頼関係

家庭という小さな世界から、保育園や幼稚園といった大きな世界へ移った子ども達の心は様々です。

うまく柔軟に周囲の子ども達と仲良くなるタイプの子どももいれば、誰との接触も嫌がる子どももいます。

さらに、わざと大人を困らせるような言動を取ってしまう子どももいます。

それは先生にどこまで受け入れてもらえるかを知りたいという心理からの言動であります。

どこまで自分を受け入れてくれるのか、どこまで自分を見てくれるのか、自分をわかってくれるのか、といった気持ちを持っているための言動であり、それに大人が応えることができた時、子どもはその大人を信頼する傾向にあります。

この際に、感情的に怒ることと、子どものためにしっかり注意することは大きく異なります。そして、その違いは子どもにもわかるものです。子どもにしっかりと寄り添い、子どものことを受け入れ、時には注意することで子どもとの信頼関係は築けます。

しかし、子どもとはいえ性格の相性等もあるため、信頼関係を築くまでに時間がかかることがあります。

色々なものごとに興味を持ちだす子どもへの対応

子どもの興味や探求心をくすぐるものは日常生活の中で至るところに転がっています。それらは、大人にとってはごみのようなものであることも珍しくありません。しかし、子どもにとっては宝物であったり、とても興味深いものであったりします。

子どもが何かに興味を持ち出した際は、持ったものに目線を合わせてみてください。

子どもに対し、「危ないからダメ」、「汚いからダメ」となんでも取り上げたりしてはいけません。可能な限り、一緒に子どもの興味に共感してあげることが望ましいといえます。

もちろん、実際に触れると危ないものもあるので、その際は注意する必要があります。

友達へのイタズラをする子どもの心理と対処法

子どもは他人に噛みついたり、ひっかいたりすることがあります。しかし、それには必ず本人なりの理由があります。

自分の気持ちを伝える手段として最も有効的なものは言葉ですが、それが十分に発達していない子どもにとって、取ることができる手段が「噛みつき」や「ひっかき」といった行動です。子どものこういった行動は、一見叱るべき行動ではありますが、相手に自分の気持ちを伝えたいという悪気のない心理からの行動であると言えます。

そのため、一方的に怒るのではなく、まずは子どもの気持ちを理解し、正しい伝え方を教育する必要があります。言葉がまだ追いつかないようであれば、ジェスチャーで教えてもいいです。気持ちを伝える方法を学び、相手に自分の気持ちを伝えるといった経験を重ねることが子どもにとって重要となります。相手に気持ちを伝える方法を身に着けることで、噛みつきやひっかきといった行動の回数は減少していくと考えられます。

また、ま自分の気持ちが伝わることのすばらしさを知ることができれば、「もっと話せるようになりたい」と子どもが思うようになります。そして、どんどん言葉を習得するきかっけになります。

おもちゃを投げる子どもの心理と対処法

子どもがおもちゃを投げる心理として、おもちゃの本来の遊び方ではなく、おもちゃが落ちた時の音や動きに興味を持っているパターンが考えられます。

音が鳴るおもちゃを振って遊んでいたら、おもちゃを床に落としてしまった時、何かちがう音がしたと子どもが大発見をした気分になることがあります。

その音に対して興味を持ったら、おもちゃを拾っても今度はわざと落としてみようと思うようになります。

さらに、投げる等の行動にも移り、その時のおもちゃの重みや音を楽しむようになります。

しかし、これはおもちゃの誤った遊び方であり、時には危ないこともあります。

こういった場合、保育士の先生や親は子どもを頭ごなしに注意してはいけません。

この時の子どもの楽しいという感覚は、成長段階として必要なものでもあります。そのため、例えば人形を投げることを楽しんでいる場合は、人形ではなくボールを投げるようにおもちゃを取り換える、落とす動作を楽しんでいる場合はお手玉を差し出すといったように、子どもにおもちゃの正しい扱い方を伝えたうえで教育することが望ましいです。

「ダメでしょ」と言って子どもの行動を否定するのではなく、「どうやって遊ぶか」を教えることが重要で理想的な指導と言えます。

大人にとってはおかしな行動を子どもは取ることがあります。それらの一つ一つに向き合い、適切な対処をすることで子どもは健やかに育ち、大人との信頼関係を築くことができます。また、上手に対応することで、子どもの興味を引き出したり、言葉やものごとを覚えたいというきっかけを作ることができるとも期待できます。