子どもは日常生活や遊びの中で、危険な行動をすることが多々あります。ストーブに興味を持って近づきすぎること、高くて足場の悪い場所に行きたくなること、物が置かれている場所で急に走り出すこと等、子どもがしがちな危険な行動はたくさんあります。
もちろん、これらの危険な行動や子ども本人や他者に怪我をさせてしまう可能性もあれば、物を壊す可能性もあります。
子どもは危険認識や危険認知力が十分に身についていないため、大人目線で危険と思われるような行動をすると考えられます。
以下に子どもが危険な行動をしてしまう心理的な理由と、その詳細を紹介します。

衝動的に動いてしまう

子どもは状況や場面をよく考えないで、思いついたことや気になったことに対してすぐに行動してしまうことがあります。例えば、木にセミがいたら、足元につまづきそうな石があったとしてもそれを気にすることなくセミに近づき、転んでしまうといったことあると考えられます。危険を認識する前に危険な行動をしてしまう可能性があります。

興味のあるものしか見えていない

子どもは興味があるものが目に入ると、それ以外のものには無関心になり、見えていないも同然になります。そのため、危険認識や危険なものへの認知力もなくなりがちです。
そのため、例えば車が走っている道路で、車の存在に気づかずにボールを追いかけるといったことがあります。

危険なことがわからない

子どもは様々な経験や体験が少ないことから、何が危険なものであるかを理解することが難しいことがあります。刃物は怪我をする、火や湯に触れるとやけどをする、高いところに登ると、落ちる危険があるといった認識が十分にできていなことがあります。

危険を回避する能力が十分に備わっていない

何が危険かを理解している人は、危険なことのつながることがあった場合、それを回避することができます。例えば前方から車が走ってきた場合には、道の端に移動するといった方法で、考えられる危険を回避します。しかし、こういった認識や理解が不十分な子どもは、危険であることの理解とその対処方法がわからないため、危険を回避する行動がとれないことがあります。

危険であることを忘れてしまう

何が危険であるかをということ自体は理解していても、他の行動に夢中になると、危険であることの存在を忘れてしまうことがあります。例えば川に入ると危険であることは理解していても、川の中の魚を捕ることに必死になり過ぎて、うっかり川に入り溺れるといったことがあり得ます。

友達や好きなものの派手な動きをマネしてしまう

友達が自転車の手放し運転等をすると、子どもはついついマネをして転んで怪我をするということがあります。友達が危ないことをし、友達はその時は大丈夫であってもそれをマネすることで怪我をするということも、子どもが危険な行動をするパターンです。また、テレビやパソコンで、アクションスターの動きを見て、ついついマネをして怪我をするということも考えられます。幼少期の経験として悪いものでないかもしれませんが、大けがにつながるような場合は、大人が注意して止める必要があります。

視野が狭い

子どもは大人よりも身長が低いため、視野も低い位置になり、狭くなりがちです。そのため、大人には見えている足元の段差等が子どもには見えていないといったことがあり、つまづいたり転んだりすることがあります。大人が注意を促している物があったとしても、子どもには見えておらず、何に対して注意するべきかがわからないということもあり得ます。もし、子どもの目の前に危ないものがあれば、簡単に注意するだけでなく、子どもがその注意を正確に理解しているかを確認する必要が場合によってはあります。

子どもに危険を認知させるための対処法

子どもが危険な行動をする大きな理由として、危険への認知が十分でないことがあげられます。そこで以下に、子どもに危険な物を危険であると認識させる方法を紹介します。

一緒に危険なことを確認する

子どもは「これは危ないよ」と大人に言われても、言葉だけではその危険を理解することができません。例えばテレビ台のガラス戸が開きっぱなしになっている時、単にそれを指さして「危ない」と言うのではなく、「このガラス戸が開きっぱなしになっていて、つまづいてこの上に転んでしまったらとても痛い怪我をするね。転ぶだけでなく、ガラスが割れて大変なことになるね」と詳しく危ないことの内容を話す必要があります。
子どもが危険な場所や状況に遭遇した場合には、大人と一緒にその様子を実際に見ながら、どのように危ないのかを確認することが重要となります。
また、危険な場所や状況の回避方法や、子どもでもわかる対処方法もあれば、大人と一緒に確認すると、危険認識への理解が高まります。

危険な場所に立ち入れない、危険なものに目印をつける

子どもが入るほどの大きさの穴の付近や、高い場所の端部分といった危険な場所を立ち入り禁止の表示をする、危険な物にはバツ印等で目印をつけると、視覚からの情報として「これは危険である」と受け取ることができ、危険なものへの理解がしやすくなります。この時、目印は子どもでもわかりやすいものである必要があります。

危険な経験をして理解させる

刃物で怪我をする、高いところから落ちて痛い思いをするといった経験は、当然ながら子どもが危険認識の力を身に着けるきっかけとなります。軽い傷や怪我で済むのなら、それも1つの経験としてとらえることはできます。しかし、事故につながるようなことは避けたいものです。

子どもはいつどのように危険なことをしてもおかしくないため、子どもの世話をする際は注意する必要があります。それは子ども自身に悪気はなく、好奇心のために動いていることや、そもそも危険なことへの認識が十分にできていないという場合が多いです。
子どもが自分の行いによって、擦り傷や軽い怪我をすることは経験として必要かもしれません。しかし、子どもからついつい目を離しているうちに、子どもがどこにいるかわからなくなった、見つかったら高いところから落ちて大きい怪我をしていたといったことは避けたいものです。
子どもと一緒にいる時は、なるべく子どもから目を離さないようにし、長時間放置するといったことはないように気をつけることが重要となります。
子どもは大人にしっかり見守られながら、様々な経験を積んでいくことで、危険認知力やその他数々の力を高めていくと言えます。