近年は子育てのみに従事する親は少なくなりつつあります。そのため、子どもと毎日24時間一緒にいることが難しくなっています。そのため、子どものことは誰よりも大切に思っているにも関わらず、子どもは愛情不足になっていることもあり得ます。

子どもが愛情不足のままでいると、思春期には手が付けられないことになる可能性があります。今回紹介する、愛情不足になっている子どもの症状が見られる場合は、子どもとの時間を増やすことや、子どもに愛情を伝える機会を増やす必要があります。

子どもからの愛情不足のサインを感じ、早めに対処することで、より健やかに子どもが成長していくと言えます。さらに思春期や大人になってから、親にとっても子ども本人にとっても、恋愛や人間関係における悩みに直面して、苦労をするといったことも少なくなるとも考えられます。

チック症(チック障害)

愛情不足になっている子どもは、チック症(チック障害)の症状が出ることがあります。

チックとは、様々な筋肉の不随意運動や突発的な行動、反復性の急激な運動や発生をすることを意味します。チック症の特徴である動きをすることが、子どもが精神の安定を図っているとも考えられています。

チック症の症状には、以下のようなものがあります。

・強いまばたきを繰り返す。目を不自然に力強くつぶることがある

・頭を振ったり、特定の動きだけをする

・咳ばらいを繰り返す

・突然「アッアッ」と叫び出す

・肩をぴくっとさせたり、足や全身を突っ張るような動きをする

・首を振ったり、顔をしかめたりする

このような症状が目立つ場合は、チック症の可能性も視野に入れる必要があります。

ただし、このチック症は軽度の場合、注意しすぎるとかえって悪化させてしまうこともあります。しかし、生活に支障が出るほど症状が目立つ場合は、小児神経専門医等の専門医と相談してください。専門医と相談した場合でも、薬による治療になることはまれなケースです。

指を吸う

子どもが指を吸うような動きをすることは珍しくありません。指を吸うことで精神面や心理面のバランスを保っているケースも多いです。しかし、指を吸うことがあまりにも頻繁な場合は、愛情不足になっている可能性があります。指を吸うことが多すぎると感じられたら、子どもと一緒にいる時間を多くしたり、抱っこしたりして子ども触れ合う機会を多くすることが望ましいです。

爪を噛む

指を吸う行動と似ていますが、爪を噛むといった行動も子どもが愛情不足になっている時にみあられる特徴です。子どもが爪を切っていないにもかかわらず、爪が短い、もしくは噛んだような形になっている場合は要注意です。これは心理学の観点から、強いストレスや不安を持っているため、無意識に口に手を持っていくと考えられています。口に何かを持っていくことで、安心感を得ている可能性もあります。

爪を噛むといった行動が目立つ場合にも、子どもとの時間を多くしてみるといった対応を考慮してください。

何もないのに泣き出す

極めて些細な事、もしくは何もないのに急に子どもが泣き出す場合は、子どもが愛情不足になっている可能性があります。これは、泣くことで親や周囲の人の気を引こうとする心理からの行動です。子どもが急に泣き出した際はなぜ泣いているのかを優しく聞き、抱っこをするといった対応をしてください。

「うるさいから泣かないで」、「もう赤ちゃんではないでしょ」といった言葉を子どもに投げかけるのはNGです。

歯ぎしりをする

子どもが特に寝ている際の歯ぎしりをするのは、不安やストレスといった心理からの行動の可能性があります。単純に歯の生えかわりの時期であるがための行動ということもあり得ますが、そうでもない場合は愛情不足になっていることも視野に入れる必要があります。

色彩に乏しい絵を描く

子どもに絵を描かした時に、色彩が乏しい絵を描く場合は子どもが愛情不足になっています。もし、黒い色のみで塗りつぶしたような絵を描いた場合は特に要注意です。

本来子どもは好奇心が旺盛であるため、多くの色を使って絵を描くのが一般的です。

しかし、愛情不足になっている子どもは色が少ない絵を描く傾向にあります。

特に黒は、色彩心理学の観点から「恐怖や不安が強い色」と言われているため、いい印象とは言えません。

また、絵を描くことで、子どもの心理面の状態や本音が現れることはよくあります。

おかしな嘘をつく、ものを隠す

愛情不足の子どもは、誰でも嘘だとわかるような嘘をつく傾向があります。また、自分に都合がいい作り話をし続けることや、ものを隠すこともあります。こういった子どもに対して周囲の人は違和感を覚えることが多いでしょう。明らかに不自然な嘘や作り話が多くなったら、愛情不足になっていることや、心理面が不安定になっている可能性があります。

 

怒りっぽくなる。ワガママになる

 

子どもは愛情不足になったり、不安やストレスを感じると、脳内のオキシトシンというホルモンが不足します。そのようになると、思考や気分が悪化することがあります。

そのため、怒りっぽくなったりワガママを言って、親や周囲の人を困らせることや、自分の感情をコントロールできなくなることがあります。

怒りっぽくなることや、ワガママを言うことが目立った場合は、抱っこ等のスキンシップをしたり、子どもとの時間を増やすといったことをしてください。

子どもが愛情不足のまま育った場合にみられる特徴

子どもが愛情不足のまま大人になると、以下のような特徴が現れることがあります。

・人のことを愛せない

・表情が乏しい

・自己肯定感が低い

・人との関わりを避け、一人になることを好む

・思春期に非行に走る

愛情不足のまま育って大人になっても無事に社会生活を送ることはもちろんあります。しかし、恋愛や人間関係における悩みに直面することや、それに伴いストレスで心理面の病気になることも考えられます。

そのようになると、親にとっても本人にとっても対処が大変になるため、子どものうちにあふれるような愛情を与えることが望ましいです。

子どもに愛情を注ぎ過ぎてはいけないということは決してないため、特に幼少期は子どもとの時間はなるべく作ったほうがいい、子どもと触れ合う機会は多い方がいいと言えます。