子ども心理学に関する子どもの人格形成を、アドラー心理学もふまえて紹介します。自分の成長を振り返ったり、子育てに役立てていただけたら嬉しいです。

人格形成とは?

子どもは親や出会った人に影響を受けたり、子どもの頃の環境などにより考え方や価値観を作り上げます。自分以外の人との関わりによって性格や考え方が作られることを人格形成といいます。昔は人格形成は遺伝が最も影響しているとされていましたが、今では遺伝と後天性の両方で成り立っていると考えられています。環境も人格形成に影響します。子どもが安心して過ごせる環境や、十分な教育を受けられる環境を整えることが大切です。教育も人格形成にとって重要であり、学校の教育だけでなく考え方や善悪の判断なども含みます。人格形成の土台は「自分は愛されている」、「自分は必要とされている」という意識です。この土台が欠けているとその後の人格形成は限界があります。

人格形成に大切な時期

人格形成の土台が作られるのは3歳までなので、3歳までに影響を受けた考えや価値観はその後の10年をかけても変えることは難しいです。なので、3歳までの親の子どもに対する接し方や教育が大切なのです。人格形成の土台ができると、次は自分のできることが増える喜びを感じる段階になります。他の人と自分を比べて劣等感を感じるのが最終段階でこれが10歳といわれています。劣等感は大人が誰でも持っている感情であり、社会に出る時に劣等感を持つことは意味があることです。

人格形成に必要なこと

人格形成には意思決定力が必要であり、自分の考えをしっかり持つことが大切です。その考えに基づいてどのように物事を進めるといいか決めます。自分の判断と結果の良し悪しを何度も経験することで、意思決定力が高まります。意思決定力が高いと人生において後悔することが少なくなります。好奇心や意欲を養うことも大切であり、疑問を持つことは大人になると忘れがちですが、主体性を培うためにも好奇心や意欲は大切です。最後まで責任を持って物事をやり通すことも人格形成に必要です。どんな過程でもどんな結果でも、最後までやり遂げることが大切であることを教えてあげましょう。最後までやり通すことで達成感を感じ、その達成感が次の経験にも繋がります。

人格形成のために親ができること

子どものありのままを受け入れることは大切なことで、人は誰でも欠点がありますがすべてを受け入れることは人格形成において大きな意味があります。自分が受け入れられれば、他の人の長所や短所も受け入れられるようになります。様々な考えや価値観がある人がいることを、柔軟に受け止めて人付き合いがしやすくなります。子どもの意志や考えを尊重することも重要で、もし親が制御すると子どもは好奇心や探求心を持たなくなってしまいます。子どもが良くないことをしても、否定から入るのではなく子どもの話を聞いてあげて子どもの目線で考えてあげましょう。子どもに読書を習慣づけさせることは、人格形成において良いことです。本には様々なな考えや価値観が書かれていて、様々な国の人の考えや価値観を知ることができます。

人格形成で親がしてはいけないこと

子どもが自分の考えを話したり自らの判断でした行動を批判すると、人格形成に悪影響があります。子どもは批判された理由を考えるのではなく、相手を批判するという行動を学んでします。人格形成の時期に恐怖を与えると、子どもはおどおどした小心者になります。自分の意見を言うと怒られるかもしれないと思い、自分の意見を言わなくなります。また、人格形成の時期に親に馬鹿にされると、素直に自分の気持ちを表せなくなります。相手が子どもだからと軽く見たり、意見を聞き流すことも馬鹿にすることにあたるので気を付けましょう。

アドラー心理学による人格形成

アドラー心理学では身体的影響、劣等感、環境が人格形成に影響するとしています。身体的な影響とは気質の遺伝や器官劣等性などです。虚弱体質や身長が低いといったことが人格形成に影響するとしました。アドラー心理学では劣等感は自分を成長させるきっかけとしています。劣等感には劣等感、劣等性、劣等コンプレックスがあるとしています。劣等感は理想のイメージと現実のギャップで生まれます。本人が平均以上の能力を持っていても、本人が劣っていると感じればそれは劣等感になります。劣等性とは身長が低い、身体の障害があるといった客観的にわかる身体的な特徴です。劣等コンプレックスは自分が劣っていることをひけらかして、課題から逃げようとする姿勢のことです。劣等感があることは健全なことであり、劣等感があるから理想に近づくために努力をするのです。しかし、劣等コンプレックスは課題から逃げる要因になるので望ましくありません。環境は家族布置と文化のことです。家族布置とは、親の考え方や家庭の雰囲気、アドラーが特に重視したのはきょうだい関係です。生まれた順番やきょうだい関係で特徴や傾向があり、親との関係より生まれた順番が人格形成に影響するとしています。それぞれの特徴は第一子は下の子に奪われた親の愛情を取り戻そうと一番であり続けないといけないと考え、第二子は第一子とライバルの関係になりやすく追いつき追い越さなければならないと考え、中間子は親からの愛情を十分に与えられた経験がなく、自分の居場所を見つけなければいけないと考え、末子は両親や兄弟から甘やかされて育ち特権を持つべきだと考え、単独子は親からの愛情や関心を一身に受けて育つので、自分は特別であるべきだと考える傾向があります。きょうだい間の競争意識は大なり小なり生じるもので、生育環境の競争によって劣等感が生まれます。子どもに劣等感を持たせないために、親はきょうだい全員に平等に接することが大切です。家庭内に競争意識があると安心感を育めず、家庭に自分の居場所を見だすことができません。文化は生まれた国の文化や国民性、地域性や自分が所属するグループなどの思考パターンです。

身体的影響、劣等感、環境の3つの要因が人格形成に影響しますが、性格を決めるのは自分自身とアドラーは結論を出しています。自分の身体的状態や置かれた環境によって、どのように感じるかは人によって違います。すべては自分次第ということです。