子どもの心理は、家族関係だけではなく、学校の友達関係、子どもを取り巻く環境などによって左右されます。子どもの育児・教育で悩んでいる親御さんは非常に多いです。子どものカウンセリングでよく使う色で判断する心理テストがあります。使う色や選ぶ色などを探り「その子どもが好む色」によって子どもの心理状態がわかります。
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1.好む色でわかる子どもの今の心理状態

子ども心理カウンセラーという仕事があります。子育てや教育で悩みを持つ子供や親の相談に乗り、子どもへの心理テスト等を通じて今の心理状態を見極めこれからのことについてアドバイスを送るという仕事です。絵画や塗り絵などをさせて「色」による心理テストを実施し、ワークショップやロールプレイングなどでカウンセリングを行います。

ここに子ども心理カウンセラーによる色による心理テストをご紹介します。子どもの心理テストとして、その子の心理状態を好む色の選択によって判断するというものです。「赤色・オレンジ色・黄色・青色・緑色」の5色の色鉛筆があります。心理テストでは、例えば車や電車の絵を描く場合に、子どもはどの色を好んで使うか、その選ぶ色によってその時の心理状態を判断します。
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2.子どもの心理テストで好む色を選択させた事例

(1)子どもの心理テストで赤色を選んだ場合

ご存知のように、赤色は情熱を表しています。燃える炎や真っ赤な太陽など、激しく揺れ動く心がわかります。「赤」はもともと情熱を表す色ですから、情緒が安定していれば積極的に行動できる素晴らしい色です。心理テストで赤色を選んだ子どもは、積極的に戦いたいという思いを持っています。次にご紹介するのは保護者からの相談への対応事例です。

我が子の「いらいら」「反抗」で子育てに悩んでいる親御さんです。「最近、子どもがいらいらしていて何を言っても聞く耳を持たない。今までと違って反抗的な態度を取ってくるし、どう対応していいかわからない。」という相談です。心理テストでの結果は赤色を好んでいました。

赤色を好む子どもは情熱的だということで、積極的な行動をとりますが、積極的にもプラス面とマイナス面があります。プラス面は、自分の思いを持ってよく発言をする、自分から行動するというところです。しかし、「赤」を好む子どもが一旦精神的に不安定になると、マイナス面が発生しいらいらの状態が続きます。この相談事例でのカウンセングにおいて、この子どもは情熱を発散できていないということがわかります。

(2)子どもの心理テストでオレンジ色を選んだ場合

オレンジ色は、ほんのりとした灯りのように生命力や心の豊かさを表します。心理テストで子どもがこの色を好む場合には、家庭的に今満足している状態がわかります。ご両親との関係や兄弟関係、学校生活それぞれにおいて安定した毎日を送っているからこそオレンジ色を選ぶのです。

まれに次のような色の心理テストのケースがあります。日常生活に十分満足していると思われる子どもにチック症状が表れたという保護者からの相談です。その子どもさんは、色選択の心理テストでオレンジ色を好んで使いました。オレンジ色は安定を表していますが、その安定は、少しの環境の変化によって敏感に反応します。家庭、学校、友達関係などで何かがあったという診断をしてカウンセリングを進めていきました。

オレンジ色は、仕事(子どもの場合には勉強)の成功意欲も表しますが、このお子さんの場合には、成功意欲を持ってがんばっていたけれども、一つの失敗によってチック症状という反応を見せたのです。子どもは、○色が好きと言いながらも日々好む色が変化します。子どもの心理テストで色を選択させて行うカウンセリングには効果があります。

(3)子どもの心理テストで黄色を選んだ場合

親御さんや先生が、子どもの絵に色を塗らせるときに「黄色を使ったら見えにくいよ。」と言う場合があります。それほど目立たない色が黄色です。しかし、子どもには見える、見えないは関係なく、自分が好きな色として黄色を多く使う子どももいます。子どもの心理テストで黄色を選択する子どもは、自由な生き方(人にこまごまと言われるのを嫌がる)をします。

カウンセリングで色の心理テストをして黄色を好んで使う子どもがいました。その子どもは、小学5年生で、不登校ぎみだという相談でした。自由な生き方をしたいという思いを表す黄色ですが、子どもの場合には自分の思い通りにならない時に黄色を好む場合が多いです。その子どもの場合にはカウンセリングを行った結果、学校での勉強に不安を持っていたようで、先生に相談されて少しずつ不登校が解決されたようです。

心理テストで黄色を好む子どもは、なかなか自分の心を開いてくれないというところもあります。自分の思い通りにならないことがあると敏感に反応して黄色を選択するのです。子どものカウンセリングで黄色を好む場合は、ある出来事によって心が不安定になっている場合が多いです。

(4)子どもの心理テストで青色を選んだ場合

青色は、信念を表すといわれています。子どもの心理テストで青色を好んで使う場合には、私はこの方法で解決したいのにうまくいかないという思いでいることがわかります。今の生き方(生活や環境など)に満足していないことが考えられます。

カウンセリングで、子どものわがままに困っているという相談がありました。その子どもは、色の心理テストで青色を多く使いました。その子どもは子どもなりに何らかの信念を持っていると思われ時間をかけて話し込みました。予想通り家庭生活への不満を持っており両親が自分のしたいこと(この子どもの場合には有名塾でなく友達の言っている塾に行きたいこと)が叶わないというものでした。

青色を好む子どもの信念は、結構頑固といえます。お金をかけて高額のおもちゃを与えても、この子どものように有名塾に高い月謝を払っても嬉しくないのです。私が手に入れたい(欲しい)ものはこれだという信念を持っています。

(5)子どもの心理テストで緑色を選んだ場合

緑色は平和と調和を表します。自分も含めて(時には自分のことよりも)みんなの幸せを考えて、争いごとは大嫌いです。心理テストで緑色を選択した子どもは、目立つことを嫌いますから、精神的には少し弱いといえます。子どもに友達ができず悩んでおられる保護者からの相談への対応事例をご紹介します。

カウンセリングを行うにあたってその子どもが好んで使った色は緑色でした。小学校高学年女子でしたので、「何か争いごとがあったのかな。」と話を聞きました。和を重んじる緑色を好んでいる子どもですから争いごとに敏感に反応します。クラスで友達関係が悪くなって何とかしようとがんばったが限界が来たようです。

緑色を選択した子どもの心の不安は、結構わかりやすいです。自分には関係なくてもまわりで争いが起きた場合に敏感に反応します。この子どもは、親御さんや先生には話せなく困っているようでしたが、カウンセリングで緑色を好んで使っていましたので、カウンセラーとしても対応し易い事例でした。
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3. 子どもの心理テスト・色でわかる子どもの内面・まとめ

子どもの心理は大人よりもよく揺れ動きます。事例等でご紹介しましたように心理テストで色の好みをみますと、その時のその子の心理状態が非常によくわかります。今子供を取り巻く社会環境が大きく揺れ動く中で、子育てに悩む親御さんが増え、専門家に相談をされる件数も多くなってきています。心理的に不安定な子どもの心の状態を心理テストでの色の好みで読み取ることで解決につながります。

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