心理学は人を対象とした広域な学問、研究分野です。子ども心理学は、その心理学の中でも、子ども(児童)を中心に扱っている学問です。子どもは成人と異なり、その心理は成長段階にあり、複雑で多様です。そのため、子ども心理学を学ぶ際は、子どもの成長に着眼した医学、保健学をを含めた内容の学習もします。

この子ども心理学を学ぶことができる大学は日本全国に複数あります。こういった大学の学部・学科では、認定心理士や学校心理士、臨床発達士等といった心理学関係や保育士等の教育関係の資格を取得するカリキュラムを組んでいることが多いです。

全国にある子ども心理学を扱っている大学の学部・学科を以下に紹介していきます。

札幌国際大学 人文学部 心理学科 子ども心理学専攻

子ども心理学の基礎や福祉関係の心理学を学ぶ以外に様々な実践的な学習をしています。

例えば、保育施設に出向いて行う観察演習や、子どもに関する行事等へのボランティア参加を通して、子どもとの接し方や保育の業務を学ぶフィールドワークがあります。

さらに保育内容指導法というものがあり、付属幼稚園へ出向き保育や子どもの姿を記録し考察すること、また学んできた子どもの発達の特性や保育の原理を基に指導計画を立て、実践を試みること等、次週に必要な力をみにつけることができます。

 

札幌国際大学人文学部心理学科子ども心理学専攻HP:http://www.siu.ac.jp/jinbun-kodomo

聖学院大学 人間福祉学部 こども心理学科

多くの子どもが心に傷を負うことになった東日本大震災をきっかけに、2012年4月、当大学でこども心理学科が誕生しました。目に見えない悩みや苦しみ、悲しみを感じ取る姿勢を大切にする「スピリチュアルケア」をベースに、子どもが成長の過程で抱える問題を実践的に学び、子どもの心身に寄り添える人材を育てることをうたっています。

ここで、「スピリチュアルケア」とは、「広く大きな世界観を持って、傷ついた人に寄り添い支えよう」という考え方を意味します。その癒しや自己回復の効果は、医療、介護、教育等といったヒューマンサービスの領域で期待されています。またこれからは、一般企業の人事・総務部門や、心理学を応用したモノづくりの分野等でも、このスピリチュアルケアの効果に対するニーズは高まると考えられています。

 

聖学院大学人間福祉学部こども心理学科HP:https://www.seigakuin.jp/faculty/dcpd/

東京未来大学 こども心理学部 こども心理学科

発達心理学、臨床心理学、認知心理学、社会心理学といった4つの心理学領域からこども心理学を学ぶことができます。

授業の内容も様々なものです。例えば心理的アセスメントという授業では、6人の教員が、それぞれの専門分野の心理テストを用いて行う実習型式の授業を行います。この際に、一般の人は見ることができない、実際に対象者を査定するためのテストを使用します。

他にも、心理学研究法や、少年非行の心理学といった興味深い授業が行われています。

 

東京未来大学子ども心理学部HP

https://www.tokyomirai.ac.jp/faculty/child/psychology/index.html

梅花女子大学心理こども学部

心理こども学部の中に「こども教育コース」と「児童文学・絵本コース」の2つのこーすがあります。

こども教育コースでは、こどもに関する専門的な知識を土台にし、「創作」「音楽」「体育」といった「表現」の分野もバランスよく学びます。その中でも「こどもの絵本」について、製作から読み聞かせまでの技術と知識を習得します。この4年間の学びによって、健康で感性豊かな心優しいこどもを育むことができる小学校教諭、幼稚園教諭や保育士を育成しています。

児童文学・絵本コースでは、子どもの本に関する専門的な知識を学び、自ら物語や絵本を創作する力を養います。また、子どもに本の楽しさを伝えるための知識や技能を身に着けることもできます。これらの力を合わせて、個性ある絵本作家や童話作家、出版社など想像力や本に関する知識を活かすことができる現場で活躍できる女性を育成しています。また、梅花女子大学の大学院への進学を目指すこともできます。

 

梅花女子大学心理こども学部HP:https://garden.baika.ac.jp/department/child.html

鎌倉女子大学児童学部子ども心理学科

心理学の理論と方法を用いて乳幼児期から青年期までの子どもの心と行動を理解し、その成長を支援できる知識と援助方法を身に着け、教育・福祉・医療関連分野及び企業で活躍できる人材を養成しています。

未来のためのプログラムとして、「免許・資格プログラム」と「企業学習プログラム」の2つのプログラムがあります。を

免許・資格プログラムでは、心理学の専門的な学びにより、様々な資格の取得を目指すことができます。例えば、後任心理師、認定心理士、准学校心理士、幼稚園教諭1種免許状、小学校教諭1種免許状、特別支援学校教諭1種免許状、認定ムーブメント教育・療法中級指導者資格、養護教諭1種免許状等といった資格を取得することを目指します。

企業学習プログラムは、専門的な知識と技法を、教育・福祉・レジャー・メディア・ファッション・遊び等の子どもに関連する一般企業でも活かす方法を学ぶプログラムです。

子ども心理学専門分野の隣接分野の科目も学べるようになっています。

 

鎌倉女子大学児童学部子ども心理学科HP

https://www.kamakura-u.ac.jp/faculty/children_c_u/index.html

神戸海星女子学院大学現代人間学部心理子ども学科

保育所や幼稚園、小学校、また地域の人たちとの連携を通して学ぶことが、この大学の心理子ども学科の大きな特徴の1つです。現場で出会う人とのコミュニケーションや、子どもたちとのふれあい、また保護者との語らい等といった経験を通して学ぶことができます。

その中で職業観を磨き、さらに子どもたちの心身の成長に必要なものを学び取り、一人ひとりの声に耳を傾けることができる保育者・教育者へのステップを重ねていきます。

保育所実習、幼稚園教育実習、小学校教育実習、介護等体験と、多様な現場体験で子ども心理学の知識のみでなく、応用力も磨いていきます。

 

神戸海星女子学院大学現代人間学部心理子ども学科HP

https://www.kaisei.ac.jp/education/pc

松山東雲女子大学人文学部心理子ども学科

当大学の心理子ども学科には「子ども専攻」と「心理福祉専攻」の2つの専攻があります。

子ども専攻では、子どもの育ちと教育・福祉の課題に対する深い理解と対人関係能力を培い、複雑・高度化する子育て支援のニーズに応えることができる高度な専門性を備えた保育者の育成を目的としています。

また、心理福祉専攻では、心理・福祉に関わる専門的知識と対人支援能力を養成し、現代社会が抱える大きな課題である「こころ」と「福祉」を探求し、専門的観点と高いコミュニケーション能力をもって、社会に貢献できる実践力を備えた人材の養成を目的としています。

 

松山東雲女子大学HP:https://www.shinonome.ac.jp/site/college/department.html