子ども心理学上の高校生は子どもなのかという問いかけに「子どもであっても大人と変わりない」「18歳は選挙権が与えられているようにもう子どもではない」などとさまざまな意見があります。今、社会的にも非常に注目されている高校生の実態に迫ります。

子ども心理学上、思春期を過ぎたといわれる高校生に対する親や大人の接し方は難しいものです。

高学生を子ども心理学の視点で読み解く

(1)大人社会に思うこと

高校生は、よくマスコミでも取り上げられているニュースや就職、結婚などの話題に非常に敏感に自分の考えを持つようになる年頃です、子ども心理学でも高校生の時期は、思春期に味わった混乱(子どもから大人になるときに味わう自意識過剰や葛藤による混乱)の時期を脱し、ある程度「大人」というものを具体化できます。

大人との付き合い方にも慣れてくる時期でもあり、思春期でいろいろと学んだことを基にして大人と話すことにも抵抗がなくなります。ただ、現在のSNSの時代に、問題行動が増えているのも現状で、テレビやネットニュースでも高校生の問題行動が増えてきています。

親としても関わりにくい年頃ではありますが、「一人の大人として一緒に生活をすること」が重要です。「最近息子と話をしていない」「娘が遅くに帰ってくるが、そのまま寝てしまうので遅い帰宅の理由を聞けない」「高校生のバイトはいいのか」などという悩みや不安を持つものです。そんな生活の中で、ぜひ大人としての付き合いをしてあげることです。高校生とはいえ、まだまだ子どもの部分も残っていますが付き合い方は大人同士、そして人生の先輩としての振る舞いをしていくことです。

(2)大人への最後の移行期

子ども心理学では、高校生は社会参画して貢献する年代でもあります。幼少期から培ってきた社会貢献について積極性が生まれます。ボランティアに参加して人のために尽くすことも自らの意思で行うようになります。そこには、「私はこんな大人になる。仕事や結婚などの人生についていろいろな生き方があるが、私はこうする。」という強い意志を持ちます。

親として心がけたいことは模範になることです。「お父さんは、休日にはごろごろしているけど、こんな仕事をしてがんばっているんだ。」「お母さんは、私を育てるために、こんなにしんどかったんだ。」などという思いを持つようになりますから、抑揚をつけて話をしたり出かけたりすることで、人生の先輩として尊敬されるようになります。

(3)目の前の楽しさだけを求める子どももいる

子ども心理学で、高校生は、幼少期からの成長の積み重ねがうまくいけばいいのですが、そうでない場合には、大きな問題行動に出ることもあります。インターネットの普及で数多くの情報が乱れ飛んでいる時代ですので、楽しさや快楽を異常に求めるようになると、何でもできてしまう時代です。将来の不安が大きくなればなるほど将来の自分がわからなくなってしまうのです。

「ひきこもり」「不登校」という状態になったときにはじめて気づく親がいます。昔からある言葉ですが「うちの子に限って・・・」ということに気づくのが遅れてしまいますと、子どもの順調な成長の軌道に戻すのに時間がかかってしまいます。高校生の子どもは現代心理学においては、やや風代わりしています。変化の大きい時代に生き抜ける子どものためにこの「風変わりした心理学」を学んでおくことは大切なことです。

(4)特定の友人(仲間)への依存

心理学上、高校生の大きな特徴として、特定の個人や集団への依存があります。中学生の時には不安定だった友人関係が固まる時期です。この固まりは非常に強固で、他者を受け入れないことも特徴です。個人、集団の外の人に対しては阻害するのではなく無関心になります。

親は、子どもと良好な関係を築きながら、子どもの友人に関しての情報をできるだけ取得しておくことが重要です。思春期は過ぎたとはいえ、まだ大人としては認められない時期ですので、友人関係には留意しておくことが必要です。現代社会においては、ネット世界には恐ろしい現実があることは知っておかなければなりません。

高校生に身に付けさせたい力を子ども心理学の視点で読み解く

(1)自らの生き方を真剣に考えて主体的に進路を決定できる力

大人になる一歩手前の高校生には「自分が生きていくための力を具体的に持つこと」を実践して欲しいです。ですから、親をはじめとした大人は、彼(彼女)の個性を認めその能力を発揮できる世界(仕事や家庭を持つということなど)を紹介するようにします。そうすることで、大学を始めとして「人生の選択」を自ら行いながら進路を決定していきます。

(2)善意や支援への感謝の気持ちを持つこと

多くの情報が乱れる現在の特徴として、いい情報もたくさんあります。善意や支援です。「震災に遭われた地域で高校生がボランティアとして活躍している」「困っている高齢者に声をかける高校生が多い」などの善意や支援です。これは、子ども心理学でも高校生という時期に自主的に行動できる気持ちが生まれるとされています。

(3)社会の一員としての自覚し行動できること

子ども心理学では、中学生で「社会の一員」という意味を感じ取り、高校生で「社会の一員」として行動するといわれています。ただ、これはあくまでも幼少期から順調に心も体も成長した結果として自覚し行動できるのです。高校生の心のどこかには「まだまだ子どもでいたい」という気持ちを持っています。それは、社会の一因になることへの不安がそうさせます。ただ、ちょっとした親や大人の助言でその不安は解消されます。

子ども心理学から読み解く・高校生の実態と支援・まとめ

現代の高校生を視点に、子ども心理学をもとに、高校生の子どもと対するにあたって親としての留意点、心がけたいことをご紹介しました。高校生でも3年生(18歳)には選挙権も与えられるようになり、高校生も社会の一員として認められるようになっています。ネット時代、平均寿命100歳という時代を迎える高校生です。今親や大人としてできることは昔のそれとは変わってきていることを自覚することは大切です。